一般社団法人日韓経済協会

コラム・メッセージ

2025年 年頭所感

(一社)日 韓 経 済 協 会  会 長

R6佐々木会長2.png(一財)日韓産業技術協力財団 理事長

佐々木 幹夫

『いまこそ積み重ねた信頼と友情が力を発揮する』

 

新年、明けましておめでとうございます。
 平素より当協会、財団の活動に格別のご理解とご協力を賜り、御礼申し上げます。

昨年度を振り返りますと、日韓両国はかつてないほどに大きく揺れ動きました。4月に韓国で行われた総選挙では、野党の歴史的な圧勝となりました。与野党の歩み寄りを期待する国民の声が反映されたとの評価もありましたが、その後の結果を見ると与野党の亀裂が一層深まってしまったとも言えます。そして迎えた12月3日、韓国に激震が走りました。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が発した戒厳令は、まもなく解除となったものの、その余波は今もなお続いています。

一方、日本においても10月の衆議院選挙で与党が過半数割れとなりました。さらに続く11月のアメリカ大統領選では、自国優先主義を掲げるトランプ氏の返り咲きが決まり、関税政策によってはサプライチェーンの再構築が必要との懸念が広がっています。

日韓両国の間には厳しい時代もありましたが、日韓の経済人は幾度も乗り越えてきました。また、お互いに積み重ねてきた信頼と友情によって、世界を舞台に数多くの成功を収めてきました。昨年度、日韓を往来した人は1,200万人近くと推計されます。お互いの食や文化への関心が高まり、直接訪問し楽しむことによって、かつてないほどに両国民が近くなっています。そして今年は、日韓国交正常化60周年です。この記念すべき節目を活かして、日韓の経済人は連携と協力を一層拡大していくことでしょうし、現在のような困難な局面においては積み重ねた信頼と友情が力を発揮します。

新しい年を迎え、私たち協会、財団も、3本柱である経済・人材・文化交流を通じ、日韓の連携、協力の拡大に努めてまいる所存です。本年も変わらぬご支援をお願い申し上げます。

2024年度トップへ戻る